2008年11月19日

中国の裏携帯端末 黒手機

2008年現在の中国の携帯加入者数は5億台です。13億人の市場で約36%の普及率です。

垂直統合型の日本の携帯市場と違い、通信市場と端末市場が分かれている中国では「無料の端末」はなく、下は基本機能の500元から上級機15000元と、ブランド、機能により様々な価格が設定されています。

CCID社の統計によると、昨年販売された携帯端末のうち正規品は7200万台に対し裏携帯端末、通称黒手機は2343万台に達しています。別の話によると契約者数の40%という数字もあります。

この裏携帯端末のベンチャー起業にこの2日間もぐりこんでその一部始終を体験しました。まさに目を開かれる体験でした。

きっかけは親しくしている深センにいる容器関連のエンジニアの古くからの友人で、現在このベンチャーで働いている人がいたのがきっかけです。

彼は現在33歳、湖南省の農民工でしたが、CADで仕事をするようになり色んな会社を転々として、携帯端末の設計を担当するようになりました。

深センのjian hua bei という秋葉原みたいなエリアがあります。そこにある7つのビルが裏携帯端末関連企業のアジトです。アジトといっても、かなりおおっぴらに仕事をしています。

ここには1000社を超える「携帯端末PM会社」があります。端末生産のプロジェクト管理のみを担当する会社です。それぞれが年間5-10モデルの端末を開発・生産・販売しています。仮に1000社が年間5モデルをそれぞれ10000台生産したとして、5000万台です。統計の倍以上になりますが、そもそも裏市場の販売数をどのように調査しているのでしょうか。

さて、このPM会社は全て5-20人と「携帯端末生産」を行うには小規模の組織です。私が訪れたベンチャーもこのPM会社で従業員は3人であと2人の事務員を面接しているところでした。どの会社もキーンマンは3人です。社長、販売担当、設計担当、この3人で会社が回ります。

理由は全ての機能がアウトソーシングされているからです。1)外観デザイン 2)設計 3)パーツ 4)調達 5)生産 6)パッケージ です。ビジネスに必要なものは4つです。1)社長のPMスキル、2)設計担当のCADスキル、3)販売担当が持つ闇問屋・闇卸の名刺、4)投資 です。

投資はたいてい社長がリスクをとって行ったり、投資家からの調達です。

1モデルの投資及びPMサイクルは40日。新商品の話を始めて40日後には製品ができてきます。1回の投資に約300,000から500,000元かかり、10000台売れて損益分岐を超え、以降は一台あたり約50元の利益です。

闇のビジネスを非常に明るくやっている彼らの日常に出会え、既成概念を壊してくれるビジネスの仕組みを垣間見る事ができて勉強になりました。

2008年11月05日

バラク・オバマ-次期アメリカ大統領

米大統領選におけるオバマ氏の勝利が確定しました。
双方の選挙人獲得は349vs164と圧倒的な勝利でした。しかしアメリカの大統領選挙方式によると各州の選挙人獲得はwinner takes all です。出口調査によると実際の投票数による差は男子で1%女性で9%とあまりありませんでした。

特に今回は黒人の95%がオバマ氏に投票しているので、少数派たちの初の少数派大統領への期待が大きく感じられます。

私がアメリカ在住時に基盤を置いて生活したことのある各州における選挙結果は以下のとおりでした。
ワシントン:57vs41%でオバマ
カリフォルニア:61vs37%でオバマ
アリゾナ:54vs45%でマケイン
ミネソタ:54vs44%でオバマ
ニューヨーク:62vs37%でオバマ
コロラド:53vs46でオバマ
ペンシルバニア:55vs44でオバマ
ミシガン::57vs41でオバマ

アリゾナ以外では全てマケイン勝利ですが、それぞれの場所での体験だとニューヨークを除いてそれほど各党とも突出した勢力を持っているとは感じませんでした。

アメリカという国は、特に選挙がある時、国家の創設者達の理想と精神:民主主義、自由、機会の平等が、候補者のスピーチの節々に出てくるので、国家の成り立ちや国家が目指す方向性などを感じざるを得ません。

大きな問題が起こったとき、国家が大きくぶれそうになった時にこれらの理想が国家を正常にしてくれます。

国の成り立ちこそ違いますが、この国の国家や国民の理念とはいったいなんでしょうか。放浪している民族は自分がどこにいるのかを把握できていません。そんな時は、日本、日本民族の良いところ、良かったところを海外の人達に聞いてみるのも良いかもしれません。そんな時は勤労や礼節やその他日本を美しい国とした価値感の数々と再会できるでしょう。

そういえば、「美しい国」という言葉は阿部元総理時代に多用しており、メディアは何の事か分からないと批判していましたが、ひょっとしたらその言葉の背景の具体的なところに、理念があったのかもしれません。具体性がなかったために国民に伝える事ができなかったのは元総理の非かもしれませんが、国民側も国家理念とは・・・という考えを常日頃もっていなかったことも原因かもしれません。

アメリカは現在経済危機とテロとの戦争など大きな試練の中にあり、オバマ氏はそれを引き継ぐことになります。今日はオバマ氏へ祝福を捧げ、今後の公約実施及び政策立案への健闘を祈りたいと思います。